Last Update 2000-02-05

SOTEC
WinBook Eagle/X
HD拡張レポート


SOTEC製ノートPC「WinBook Eagle/X」のHDを取り替えました。
「やってみたいけど、方法が分からない」という方のために、写真付きで、作業手順をレポートします。
※作業後は、メーカサポート対象外となります!覚悟は決めて下さいね。


【概要】
0.事前の準備
1.既存データのバックアップ
2.HD取替え
3.HD設定
4.OSインストール
5.各種ドライバ設定

<補足>
通常、ノートPCには、HDは1本しか接続できません。(ケース内の空間的な問題でしょう)
取替え前のHDは、継続使用できなくなります。
あくまでも「交換」であり、「増設」ではないので、間違えないで下さいね!


【レポート】
     

0.事前の準備 所要時間:人それぞれ

  まず、2.5インチHDを購入しましょう(笑)
  厚さは12.5mmぐらいまで、容量はBIOS理論値で18GBまで使用できるそうです。
  参考までに、私が購入したのは、東芝さんのMK-1214GAP、9.5mm厚の12.0GB、回転数4200rpm、シーク13msです。
  相場は、2000年1月末で、4GBが2.5万、6GBが3万強、12GBが4万程度でした。
  デスクトップ用HDに比べると、価格が2倍,スペックが2/3程度ですが、便利さには変えられません。

また、OS起動までの作業で、本体購入時に付属してきた「起動FD,Windows98&ドライバCD」も必要です。
  (別なPCで「旧HD→新HD」のコピーをされる方は不要でしょう)
工具は、普通の+ドライバ一本でOKです。
用意できましたか?では、始めましょう。

1.既存データのバックアップ  

  作業を開始する前に、個人データは必ずバックアップをとりましょう。
 バックアップ環境(MO,CD−Rなどのバックアップ機器またはLAN接続のPC等)をお持ちでない方は、HD交換の前にバックアップ機器の増設をお勧めします。

2.HD取替え 所要時間:15分程度

 
1)本体を開ける
 注)これ以降、作業を進めると、メーカーサポート対象外となります。

 まず、この手の作業を始める前に、電源,バッテリー等は外しましょう。
  ...写真は外してませんね。悪い例です。真似しちゃ駄目です(笑)

 準備が出来たら、本体裏のネジを開けます。
   ※外したネジは、絶対なくさないでね!
 本体手前の裏にある、2本のネジだけでOKです。

 ネジを外したら、キーボード手前のカバーを開きます。

 右側の、モデムジャック付近から開けていき、最後にFD上部を手前に
 引っ張ると、比較的開け易いようです。
 プラスチック部分を破損すると部品交換が効かないので、あくまでも慎重に。
 (一番、神経を使う所かもしれませんね)
 ちなみに、カバーを手前に引くのがコツでしょうか?
  2)ハードディスク交換
 無事、カバーを開ければ、キーボード左手前にHDがあります。
 キーボード側のネジ1本で、HDカバーごと外れます。
 (この状態では、IDEケーブルは外れません。まだ、無理に引っ張らないで!)

 HD本体は、四隅をHDカバーにネジ止めされています。
 四隅のネジを外し、HDカバーを外しましょう。

 次に、HD本体からIDEケーブルを抜きます。
 これで、旧HDをEagleXから外すことが出来ました。

 あとは、逆の手順で組み直すだけです。
 IDEケーブルは、中央のピンが1本抜けているので、ピンを合わせて挿して下さい。
 HDカバーの方向を確認し、四隅をネジ止めします。
   4本とも仮止めした後、対角線のネジ同士を絞めると、歪みが少なくなります。
 本体カバーを付けて、裏からネジ止めすれば、作業完了です。

3.HD設定 所要時間:5分程度+悩む時間

  ここから先の作業は、どのPC/AT互換機でも同じです。
デスクトップで経験済みの方にとっては、難しい事はありません。
なお、作業前には必ずEagleX付属の「ドライバCD」内ReadMeフォルダのInstMe.Txtをご一読下さい。

1)HD区画設定
 ・CDを入れずに、起動FDでMSDOS(Windows98版)を起動します。
  (一応、BIOS起動時に「F2」を押下して、HDが認識されている事を確認して下さい)
  FDからの起動中は、毎回キーボードの選択画面が出てきます。
    「半角/全角」キーを入力します。
  FDからの起動は「コマンドまたはファイル名が違います.」で失敗しますが、放っておいて問題ありません。
 ・DOSの入力状態になったら、「A:\FDISK」と入力してください。
  「大容量のディスクのサポートを使用可能にしますか(Y/N)...?
   は、「Y」でFAT32専用,「N」でFAT16専用になります。
   せっかく「大容量」にしたんですから、是非「Y」を選んで下さい。
   ※この時点でエラーになる場合、購入したHDの初期不良だと思われます。販売店に相談してみて下さい。
 
    FDISKでは、最低「基本MS-DOS領域」を作成してください。(Cドライブになります)
    操作方法:メイン画面で「1」、次の画面でも「1」を入力します。
         あとは、好きなだけディスク容量を割り当てて下さい。
         もし、ハードディスクのDドライブを作成したい場合は、
          「拡張MS-DOS領域」を作成し、論理MS-DOSドライブを作成します。
         最後に、ESCキーでFDISKを終了します。
  FDISK終了後には、必ずPCの再起動を行って下さい。([Ctrl]+[Alt]+[Del])
A:\>
A:\>MSCDEX.EXE /D:OEMCD001 /L:D
MSCDEX Version 2.25
Copyright (C) Microsoft Corp. 1986-1995
   Drive E: = Driver OEMCD001 unit 0
ディレクトリの指定が違います.
コマンドまたはファイル名が違います.
D:\>A:\FDISK

4.OSインストール 所要時間:45分程度

 
2)OSインストール&セットアップ
 ・「Windows98」のCDを入れ、起動FDで起動します。
  項番1)でCドライブしか作成していない場合、Windows98のセットアップが起動するはずです。
    この場合は、ドライバCD/InstMe.Txtの指示通り、セットアップを続けて下さい。
    HDのフォーマット等も自動的に実行される、と書いてあります。

  項番1)でDドライブを作成した場合、CDがEドライブになるので、起動の最後はエラーになります。
    慌てず、以下のDOSコマンドを入力して下さい。
    e:\oemsetup /k "a:\drvcopy.inf"
    ~~~「e」は、追加したドライブの数に合わせて、シフトします。

    ドライブを間違えなければ、Windows98のセットアップが起動します。

  セットアップ中にエラー(青画面を含む)が発生する事がありますが、無視して作業を継続しましょう。
  PCがウンともスンとも言わない場合には、一度電源ボタンで終了し再度起動すれば、セットアップを継続できます。

  なお、起動時、BIOS起動直後に「赤画面」が表示されますが、問題ありません。
  次の項で、設定すれば解決します。

5.各種ドライバ設定 所要時間:30分程度

   OSインストール後、EagleXの各デバイス用ドライバ等を組み込みます。
 詳細は、ドライバCD/InstMe.Txtの通りです。
 組み込むドライバの一覧は、以下の通りです。上から順に組み込みましょう。
    1.□NeoMagic VGA ドライバ
    2.□3モードフロッピーディスクドライバ
    3.□ESS サウンドドライバ
    4.□Alps グライドポイントドライバ
    5.□モデム ドライバ
    6.□赤外線デバイスドライバ
 また、 □ディスクサスペンド領域の設定
 も必要です。
 個人的には、サスペンド領域設定を最初にした方が、精神衛生上よろしいかと思います。
 (再起動時の赤画面が出なくなります)


以上で、HDの置き換えは終了です。
作業時間にして、2時間弱で終了します。
Windows98のエクスプローラー上でも、空き容量が確認できる事と思います。

あとは、各個人のアプリケーション、データ等を復元してください。
(ここが一番大変だと思う)

ただし、システムプロパティからは「SOTEC」のマークが消えてしまいます。
(別に、OS再インストール後はメーカーサポートしないって事じゃありません)
動作上は、問題ないって事で。


いかがでしたか?
そんなに難しくないでしょ。
サポートが切れるのは痛いけど、その後の快適さはなかなかです。
ディスクの空きが不足して困っている方は、是非検討してみて下さい。

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